取締役の仕事と役割を簡単にわかりやすく解説9 取締役の義務
取締役の仕事と役割を簡単にわかりやすく解説9 取締役の義務

41.善管注意義務
株式会社と取締役などの役員との関係は、委任に関する規定に従うとされており(会社法330条)、取締役は、委任者である会社から委託を受ける受任者となります。そして、受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務(善管注意義務)を負うことになります(民法644条)。
42.忠実義務
取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならないとされており(会社法355条)、これを忠実義務といいます。もっとも、判例は、上記の規定は、善管注意義務を敷衍し、かつ、一層明確にしたにとどまるのであって、通常の善管注意義務とは別個の、高度な義務を規定したものではないとしています。
43.株主に対する説明義務・報告義務
取締役は、株主総会において、株主から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければなりません(会社法314条)。また、取締役は、株式会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに、当該事実を株主又は監査役に報告しなければなりません(会社法357条)。
44.競業の制限
取締役は、自己又は第三者のために株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするときには、株主総会(取締役会設置会社においては取締役会)において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければなりません(会社法356条1項1号、365条1項)。また、取締役会設置会社においては、取引後の報告義務も課されています(会社法365条2項)。
45.利益相反取引の制限
取締役は、取締役が自己又は第三者のために株式会社と取引をしようとするとき、又は株式会社が取締役以外の者との間において株式会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするときには、株主総会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならないとされています(会社法356条1項2号3号)。
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